新たな国の誕生と新たな王の誕生 キングダム38巻
キングダム38巻までのあらすじ
魏との戦いを経て魏火龍との戦いの中、王賁は紫伯を、信は霊凰を討ちます。
霊凰に関しては人違いでというオマケのようなものでしたが、さらなる飛躍が予想できますね。
そんな中で政の母である太后が、男娼のロウアイとアイ国を建国しました。
政の加冠の儀が迫る中で秦にとっては大きな面倒ごとですが、その建国にも裏がありそうです。
激動が続くキングダム38巻は、そんな状況から始まります。
肥大し続けるアイ国
ロウアイを君主として建国されたアイ国ですが、最初は周囲も宣言だけをしての建国と感じていました。
しかしそんな周囲の思いとは裏腹に、アイ国はどんどん力を増していきます。
有能な文官を金の力で集め、さらには楚と裏でつながるなど、後宮勢力は予想以上の力を持っていたのです。
そんな中で、太后の元へ呂不韋が現れました。
ここで行われたのは政治的な話ではなく、恋人として本当の別れ話をしに来たとのことです。
今までの呂不韋を見ていると、本当にそう考えていそうにも見えますが、もちろんそれだけでは無く見えますね。
案の定、これからさらに恨まれることになると独白しているので、アイ国の存在自体は予想以上に危ういものになるとわかります。
五千人将と将軍
アイ国建国で穏やかではない雰囲気が漂っていますが、そんな中で秦国では蒙武に続く二人目の大将軍が誕生します。
もちろんそれに選ばれたのは騰です。
最初、王騎の副官として出てきた時は、まさかここまで大きなキャラになるとは思いもしませんでした。
史実について詳しければある程度の流れは予測できるのかもしれませんが、そのあたりのことは一切調べずに読んでいるので、本当に予想外です。
そして騰が大将軍になると同時に、信と王賁も五千人将になります。
信はともかく王賁は正面からの一騎打ちで魏火龍の紫伯を倒したこともあり、そのまま将軍になる道もあったようですが、五千人将としての視点を持つことが重要視されて一段飛ばしでの出世は却下されています。
アイ国の暴走と加冠の儀
順調すぎるくらいに成長を続けていたアイ国ですが、突如不穏な動きを見せ始めます。
太后とロウアイの不義の関係が知られることになり、側近達はロウアイに対して咸陽を討つように進言し、その準備も始めていたのです。
いくら後ろ盾があったとしても現在の状況で動くのは明らかに無謀ですが、いつの間にかその流れは止められないほどになっていました。
もはや引くに引けない状況で、アイ国は暴走を始めます。
そんな状況下ですが、秦国では政の加冠の儀が執り行われることになりました。
母である太后や呂不韋も一堂に会する中、秦国の内側で起きている戦いもクライマックスが迫ってきています。
キングダム38巻にして、とうとう政が本当の意味で王になる時が来ました。
もちろん一筋縄ではいかない展開も起きていますが、ようやくここまで来たかと思えてきます。
ここから先、アイ国がどうなるのかなど次巻も楽しみです。