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漫画は電子書籍で読むのがおすすめ ハンターハンター27巻 宮殿の攻防??それぞれの誤算

 

 

キルアの猛攻

『ハンターハンター』キメラアント編は基本的に蟻が圧倒的に有利な戦力差のドラマ。
ほかの蟻たちはともかく、こと3人の直属護衛軍と王自身に関して言えば、今まで戦闘力で人間が彼らを圧倒出来た描写はありませんでした。
それだけにこの27巻の冒頭、キルアの活躍はカタルシスです。
キルアの「神速(カンムル)」は自身の筋肉に自動的に電気信号を送らせることで、脳の判断を伴わない戦闘が可能になる能力。
たとえ蟻でも、たとえ直属護衛軍でも対応できないスピードが実現されたのです。
前巻ラストの「落雷(ナルカミ)」で硬直した直後のナックルの連撃とあいまって、ようやく逆転開始かと読者を期待させました。
しかし、そのやりとりでユピーは気づいてしまいました。
敵に「姿を消せる何者か」が確実にいるということに。

 

イカルゴの慈悲

 

イカルゴを疑い、地下まで追ってきたブロウーダ。
単体ではほぼ戦う力をもたないイカルゴの、純粋な知恵の攻防が続きます。
暗号ゲートを使い、シェルターに保存していた装甲車で出入り口をふさぎ……。
そして遂に彼はブロウーダを殺せる準備ができました。
だが、彼にはブロウーダを殺すことができませんでした。
仲間が命がけで戦っているというのに「殺す決意」さえもできない自分をイカルゴは責め、泣き崩れます。
しかし後々『ハンターハンター』キメラアント編の終幕に大きな救いをもたらすのも彼の優しさなのです。

 

モラウの誤算

 

シャウアプフを自分の念能力「監獄ロック(スモーキージェイル)」の中に閉じ込めることに、モラウは成功しました。
しかしシャウアプフは、意外過ぎる行動に出ていました。
モラウとともにいる「監獄ロック」の内部で、さらに繭を作り籠ってしまったのです。
その真意を測りかねるモラウ。
繭はおとりで、シャウアプフの本体はすでに脱出しているのでは?
あるいは、そう思わせて「監獄ロック」を解かせようとしているのではないのか?
『ハンターハンター』という作品の序盤「ロウソクの賭け」にもあった「不平等な二択」がまた27巻にも。
迷った末に、モラウは結論を出し、繭を破壊。
中がもぬけの殻であることを確かめたうえで「監獄ロック」を解除しました。
選択肢はある意味で両方とも正解であり、なおかつシャウアプフの思う壺であったのです。
シャウアプフは確かに体を分裂させ、さなぎの中から脱出していました。
しかし「監獄ロック」の中からは脱出できていなかったのです。
そこに気づかなかったモラウの失策でした。

 

君の名は

 

シャウアプフとの賭けに敗れたモラウは、切り替えてモントゥトゥユピー戦に加勢します。
一方、王は世界支配の展望をネテロに語りだします。
「国境の右では子供が飢えて死に 左では何もしないクズが全てを持っている 狂気の沙汰だ 余が壊してやる そして与えよう 平等とはいえぬまでも 理不尽な差のない世の中を!!」
その言葉は、もはや単なる社会性昆虫のそれではありませんでした。
それが叶わぬ理想であることをネテロはあえて口にせず、そのまま念能力「百式観音」を叩き込みます。
そしてこう問いかけました。
「自分の“名”を知りたくはないか?」
母親が、キメラアントの先代女王が彼のために遺言した名前を。
こうして27巻は終わり、ますます凄惨な28巻へ??。